靴のハシモト コードバンシューズ

これは靴完成当初の画像
今回の染め直しの結果ではない。

スジ状の色抜けが見られたので染め直しを依頼したのだが・・・
状態の確認と料金の見積もりのために靴を送ったところ、返答があった。

『靴の線上の色抜けは革の加工時についたものが経年により出てきたものだと思います。』
なんと!革の加工時!靴になる前!
『検証したところ、染色してもこちらは目立ちにくくはなりますが消えないと思います。』
なんと!染色してもダメ⁉︎

『顔料(ペンキのようなもの)で染めて隠す事はできますが風合いが悪くなる為 おススメしません。』
顔料による染色は、私も嫌な思い出しかない。
ここの業者さんは染料を使っているからお願いしたのだ。
じゃあ、どうするの?

『方法として、お手入れで都度消していくのが良いかと思います。』
『油性溶剤配合のクリーナーで下地を整えて修理用の補色クリームを塗ることできれいになります。』
え?じゃあ、自分でしなきゃいけないってこと?
『お言葉足らず失礼しました。弊社独自の下処理をして補色クリームを馴染みやすくし、クリームで仕上げる加工をします。』
『事後の手入れとして普段は通常通りでかまいませんが、線が見えてきましたら補色クリームを靴クリームと同じようにお使いください。』
『補色クリームは革の上に乗るモノなので、厚塗りになり過ぎる場合はクリーナーで一度落として再度補色クリームを塗って頂けるとOKです。』
なるほど。要するにシミやソバカスを化粧で誤魔化す要領なのだな。
化粧が落ちた後の手入れが大事だということか。
ちなみに、この場合に推奨する市販のクリーナーは「レノマットリムーバー」、補色クリームは「カラーリペア」だそうだ。
レノマットリムーバーは持っている。カラーリペアは色選びに自信がないので選んでもらうことにした。
料金は
●仕上げ加工1,620円
●補色クリーム648円
●送料 1,500円
意外と安く済んだが、根本的な解決ではない。
でも、この業者は良心的だと思う。
できないことはできない、効果があまりないから勧めない、とちゃんと伝えてくれる。
その上でベターな対応も考えてくれる。
この色抜けとはずっと付き合っていくことになるわけだ。
さて、どんな状態で戻ってくるか楽しみだ。