完成した CITTA 3号(勝手に命名)


詳細を紹介

アイレットを6つにし、レースステイをとんがりアデレードにした。
とんがりアデレードは持っていなかったので、今回のオーダーでまず最初に取り入れたデザインだった。
実は、福岡の靴屋に注文した時にお願いしたんだけど、なぜか普通のアデレードで出来上ったという残念な過去がある。
レースステイ部は仮靴の時より絞った
![20190804194143dd2[1]](https://blog-imgs-130.fc2.com/l/o/n/longpeak/20190922225111a94s.jpg)
キャップも小さくしたが、ミリ単位で調整した。
全体的に絶妙なバランスになった(あくまで私の好みだけれど)と思っている。

ブローグは1種類だけ。小さな点のような穴は入れなかった。

これは店主(職人)の日高さんからの提案
「ブローグ部分のステッチラインの幅を狭くした方がバランスがいいですね」
「幅が狭いから、穴は1種類のほうが収まりがいいと思います」

確かにその通り!いい感じ!

国産の革はタンナーは知らない(聞かなかった)が、良い革であることは間違いない。
シボ革というか、揉み革だと思う。
外国の有名タンナーだけが良い革を作るのではない、日本の革も素晴らしいと思うようになったのは、CITTAで靴を作り始めてからかもしれない。

踵のラインが立体的な靴が好み。この靴はまさに私の好みにピッタリ。

踵からウエスト、トゥからウエストのラインも良い。
ここも、仮合わせのときに日高さんが「この辺りは木型をもう少し削っていいですか?」と言ったところだ。

おかげでフィット感がばっちり。
履いた時に程よくタイトだが、妙に当たるところはどこもない。履いていくうちに馴染んでくる。



ソールはダイナイト。
ステッチのないダイナイトソールは変わった雰囲気。

凄く満足のいく出来上りだった。
私は古靴のデザインと前の2足での反省から様々な要求をしたし、
職人の日高さんは、私の好み(フィット感、デザインなど)を十分に承知したうえでアドバイスや提案をしてくれた。
そして自分の要求を上手く靴に落とし込んでくれた。

1足目、2足目と作ってきた経験(成果も課題も)が私にも日高さんにも蓄積され、3回目で効果的に発揮されたのだと思う。
ビスポークとは、注文者と職人の二人三脚的な要素が重要なんだなと思った。
インスタで日高さんがこんなコメントをくれた。
「まるで100〜70年程前に仕立てられたかのような佇まい。
この靴を仕立てる機会をくださいましたN様ありがとうございます。」
最高の誉め言葉をいただいた。
