ブログネタもなく気力もない(笑)ので今週履いた靴を。

ルーディックライター シボ革Uチップ
履きおろし(中古だけど)。
若干タイトだが良い履き心地。
指が窮屈ではないからいい。

永代製作所 EVERLASTING ブラッチャーシボ革プレーントゥ 国産オイルヌメ革
東京でオーダーした靴。
履き始めは思ったよりもタイトだったが、今ではちょうどよくなった。
中底と中もの(コルクなど)の沈み込みによるものだと思う。
つま先の空間がしっかりと確保されていて快適。

マークブーツ プレーントゥ クロムエクセルレザー
購入当初は甲が若干低かったが、今では快適。
やはり中底と中ものの沈み込みによるもの。

鹿児島の靴工房CITTA アデレード型シボ革パンチトキャップトゥ 国産シボ革
こちらは最初からジャストの履き心地。
履きこんでも変化はない。
ステッチダウンで中底・中ものがないので沈み込みがほとんどないのだ。
硬めのクッションの入ったインソールが貼ってあるが、変化はない。
履き下ろした時の感覚があまり変わらないというのはオーダー向きではないかと思う。

浅草コブラー ヴィンテージシューズ風キャップトゥ
ツイステッドラストを使用。
甲に捻じれが入っていて、人の足型に近い構造で履きやすい。

フルハンドで履きこむうちに少し余裕が出てきた。
中底と中ものの沈み込みはあるが、グッドイヤーほどではない。
中ものの厚みが薄いからだろう。
フルハンドはオーダー向きの製法かなと思う。
経験上、グッドイヤーウェルテッド製法の靴が最も履き心地が変化すると感じている。
中底にリブを貼って、そのリブを縫い代にしてアッパー・ライニング・ウエルトを「つまみ縫い」で縫い付ける。
リブの高さの分空間ができるのでそれを埋めるためにコルクなどの中ものを詰める。
だから中ものが分厚くなり、履きこむと沈み込みも大きいのだ。
※ちなみに最近の雑誌ではグッドイヤーの縫いのことを「掬い縫い」と言っているが、あれは間違い。
グッドイヤーは機械縫いで、間違いなく「掬って」はいない。「つまみ縫い」である。
昔の雑誌ではちゃんと「つまみ縫い」と言ってたのにね。
単に情報不足の勉強不足なのか、意図的に言い方をすり替えているのか・・・・多分後者ではないか?
フルハンドや九分仕立てのいわゆるハンドソーンウェルテッド製法の靴は、リブではなく、中底に直接に溝を彫りこんでこれを縫い代として、アッパー・ライニング・ウエルトを「掬い縫い」している。
溝の深さの分しか空間はできないので、グッドイヤーほど中ものは厚くはない。したがって、沈み込みが少ない。
グッドイヤーの底付けの「つまみ縫い」を「掬い縫い」と間違えて言っているのは、グッドイヤーシューズにハンドソーンウェルテッドシューズの高級なイメージを付加するための意図的な操作ではないかと勘繰ってしまう。
マスコミの言うことはまるまる信じてはいけないといういい例ではないかと思う。
グッドイヤー製法の靴が人気だった時、それ以外の靴はカスみたいな扱いをされていたことがあった。
それはマスコミの論調だったと思う。私もその論調を信じてしまっていたし、今でもマッケイ靴に対して少し見下した感情が残っているようだ。
グッドイヤーは複式縫いだから時間と手間がかかるので高価になる。マッケイは手間がかからない(から安物的な扱い)。
コバの張った靴がカッコいい。重い靴の方が振り子の原理で疲れない。
そんな論調が多かった。
「じゃあ、イタリアの高価なマッケイ靴はどう説明するんだよ」と思ったこともあった。
その後、マッケイ靴が人気になってくると(これもマスコミが作り上げたのかもしれないが)、
やれ繊細な靴がいい。コバは貼っていないほうがいい。軽い靴がいい。
手のひらを返したようにマッケイ礼賛。
マスコミは、過去の発言に責任は取らないんだろうな。
政治家や著名人の過去の発言にはうるさいけれど。
マスコミの言うことは100%は信じないほうがいい。
たかだか靴のことだけでもウソが多いんだから。
話が随分と変な方向にそれてしまった。