前回のサイドゴアに引き続き、また LLOYD FOOTWEAR

今度はホールカット

ダイナイトソールで、いわゆるVシリーズ

Vシリーズは今はバーカー製だと聞いたことがある。
昔はVシリーズにもクロケット製があったそうだが、この内部表記はバーカー製らしい。
大雑把に言うと Vシリーズ=バーカー、Mシリーズ=チーニー、Jシリーズ・マスターロイド=クロケット
・・・・・のようだ。
マスターロイドがグリーンだった時代はこれとは違うんだろうけど。

実は、初ホールカットなのだ(このフレーズが最近多いなぁ)。

一度も手にしたことがない(このフレーズも最近多い)。
ホールカットは嫌いではない。
むしろ興味があった。

が、嫁さんが「嫌い!」と・・・・・(笑)。
「レースステイに縫い目がないのが変!カッコ悪い!」と・・・・・
私が靴を買い足していくことに呆れたり白眼視することはあったけれど、靴のデザインを否定することはあまりない彼女が、ホールカットとダブルモンクだけははっきりと否定していた。
(だからダブルモンクも持っていない)
今や嫁さんの好みはどうでもよくなっているが、いつの間にかホールカットのことを忘れていた。
で、格安で出ていたので思い出すように手に入れたわけだ。


サイドから見るとアッパーに縫い目が一つもない。
当たり前のことだが、この究極のシンプルさが新鮮だ。
シンプルさの順(紐靴)では
ホールカット⇒内羽根プレーントゥ⇒外羽根プレーントゥ⇒内羽根キャップトゥ ・・・・・・ といったところか。

もちろん新しくはないし、使用感も結構ある。
が、前オーナーの使い方、手入れの仕方が良かったのだろう、大きな傷もなく、状態も良く、とてもいい雰囲気に育っている。

アッパーも柔らかい。
ロイドのVシリーズは購入時はアッパーが結構硬い。
マッケイなどと違って馴染むのに時間がかかる。
それを馴染ませていく過程も楽しいのだが、中古の靴は前オーナーが馴らしてくれるのでありがたい。
もちろん、変な癖や型崩れ、香り(笑)がついていなければの話だが。
この靴は良い条件がそろっている。
昔の英国貴族がスーツを新調した時、最初は家の使用人に着せ、馴染んだ頃に自分が着ていた・・・・というウソのような話を思い出した。

さて、ロイドの黒靴が連続して登場しているが、実はもう1足続くのである。
なぜ続くのか。
それは、3つの黒靴がすべて同じオーナーから購入したものだから。
3足を同時に格安で譲ってくれた前オーナーに感謝。
