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HUNGRY HEART~いつも何かを求めて~

地方在住の50過ぎの中年です。 靴や革製品などの他に、趣味や家族、社会などあらゆることについての自分の思いをだらだらと書き綴っていきたいと思っています。 何かコメントがありましたら遠慮なさらずにどうそ。

中底のステッチの進化版


「中底のステッチの進化版」とは変なタイトルだが、

前回の記事「ヤバいヤツのその後」に関連している。

コレ

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中底のこのステッチは、グッドイヤーウェルト製法には必須の「リブ」を中底の裏に縫い付けたステッチである。

多くのグッドイヤー製法の靴では、リブは接着である。

強力に接着されているはずだが、ごく稀にこのリブが剥がれてしまう靴がある。

リブはアッパーとライニングと中底を接合する大切なジョイントである。

これが剥がれるとどういうことが起こるか、靴の構造をよく知る人ならわかるはず。

恐ろしい(笑)。

そんな恐ろしいことができるだけ起こらないように、ステッチ留めしているのだ。

素晴らしい工夫だ。

ただ、手間はかかるだろう。接着した後に縫うのだろうから。

それともリブが既に装着された中底に縫いをかけるのかな?

いずれにしても手間が1つ増えるわけだ。

感心しているのも束の間、すぐに新しい情報が届いた。

この工夫にさらに進化版があるというのだ。

それは私の身近なところにあった。

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永代製作所「EVERLASTING」ブラッチャープレーントゥ

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この靴の中底を見ると

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どこにもステッチは無いではないか‼️

・・・・ではない。


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中底をよく見ると、スジ状の切れ込みがぐるりと1周している。

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この切れ込みこそ、リブ留めステッチを隠すためのもの。

「隠しミシン」である。

中底にメスを入れて浅く細いドブを作り、ミシンステッチはドブの中におさまって見えなくなるというわけだ。

ステッチが足裏に直接触れて擦り切れない様にしている。

さらに一手間かかっているが、素晴らしい工夫だ。

まさに進化版‼️

永代製作所の企業努力に頭が下がる。

しかもこのことをほとんど宣伝していない。

靴雑誌とかすぐに飛びつくと思うんだけど。

マスコミの取材があったらぜひ言うべきだと思う。

こういうちゃんとした手間をちゃんとかけて真面目に靴を作るメイカーこそ、ちゃんと評価されるべきだと思う。

男の靴の製法やデザインの多くは、かなり昔に確立されたようだが、時代とともに新しい工夫が生まれ、少しずつではあるが、確実に進化しているのだろう。

靴の世界って奥が深い。

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 靴について

4 Comments

なおけんた  

Re: タイトルなし

たかよひさん

【こんな作りになっていたんですね!
私のサドルシューズもこの作りなんでしょうね。
実は宮澤さんにインソールを貼り付けてもらって羽根の開きを調整しているので確認できないんですw
今月かみさんのスニーカーを引き取りに行く予定なので聞いてみようと思います。
情報ありがとうございます~】

なんだか物凄い発見をした(教えてもらっただけですが)気分です。
これも含めて、Everlasting の靴の良さをドンドンアピールすべきだと思うんですけどね。
ネームバリューにアグラをかいてる大手メーカーより、このように頑張るメーカーを応援したいですね。

2020/12/02 (Wed) 20:23 | REPLY |   

たかよひ  

こんな作りになっていたんですね!
私のサドルシューズもこの作りなんでしょうね。
実は宮澤さんにインソールを貼り付けてもらって羽根の開きを調整しているので確認できないんですw
今月かみさんのスニーカーを引き取りに行く予定なので聞いてみようと思います。
情報ありがとうございます~

2020/12/02 (Wed) 19:32 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

ki102otuさん

【永代製作所さんの製作過程の動画がありましたが、
それらしき工程は写っていないみたいですね。
すくい縫いの時にやってしまっているのかもしれませんが、
少なくとも中底にこういった加工をしている場面はありませんでした。
大々的にアピールしてもいいと思いますが、スタンスなのでしょうか。
そしてぐっと興味が湧いてきました。
コロナが終わったら作ってみたいですね。】

永代式グッドイヤー製法というのがここのウリなんですが、動画の靴はたぶん一般的なグッドイヤー製法ではないかと思います。
永代式グッドイヤーは「ハンドソーンの反りの良さとマシンメイドの生産性を両立させたもの」だそうで、マークブーツ みたいにソールが割と簡単に屈曲するんですね。中底のステッチやそれを隠す加工もその製法の一環のようです。
永代製作所の宮澤さんから先程メールをいただいたんですが(インスタとブログ見ましたというメール)、この技術、工夫を何回か雑誌の方に説明とかしたのですが悉くカットされたそうです。一番大事な情報を伝えることができないのは悔しいでしょうね。マスコミっていつもこんな調子なんですかね?
ぜひここの靴を試してください。真面目な靴作りがよくわかりますし、宮澤さんは靴が本当に好きな方ですよ。

2020/11/29 (Sun) 23:43 | REPLY |   

ki102otu  

http://dressupmen.jafic.org/movie/movie_15_eidai-factory/
永代製作所さんの製作過程の動画がありましたが、
それらしき工程は写っていないみたいですね。
すくい縫いの時にやってしまっているのかもしれませんが、
少なくとも中底にこういった加工をしている場面はありませんでした。
大々的にアピールしてもいいと思いますが、スタンスなのでしょうか。

そしてぐっと興味が湧いてきました。
コロナが終わったら作ってみたいですね。

2020/11/29 (Sun) 22:58 | REPLY |   

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