日本製のジャーマン(のデッドストック)を手に入れた。

製造したのは

チヨダシューズ

ここでチヨダシューズについて簡単に説明すると・・・・・
チヨダシューズ株式会社は1924年(大正14年)4月にチヨダ機械製靴株式会社として設立され、1957年(昭和32年)に現在の社名になった。
戦前は東京都墨田区に工場を構え、移転や工場増設を繰り返しながら、現在は新潟工場(三条市)で親会社のリーガルの高級ラインの靴を作っている。
古くはジョンストン&マーフィーからシェットランドフォックス、リーガルトーキョー、パターンオーダー、REGAL SHOE&CO. など・・・・。
ここ数年再評価されている感のある「リーガル製」ジョンストン&マーフィーは、元々チヨダシューズがライセンス契約して生産していたものをリーガルに引き継いだのだと思う。
「リーガル製」とはいっても作っていたのは引き続きチヨダシューズなのだから、厳密に言うと「チヨダ製」ジョンストン&マーフィーである。
チヨダシューズとリーガルは古くから(子会社化以前から)共同の販売会社を設立し、両者の靴は同じ販売網で売られていた。
大学時代に地元のリーガルショップで見たジョンストン&マーフィーは、リーガルのライセンスものではなく、チヨダシューズのライセンスものだったのだ。
リーガルショップにはもう一つ気になるアメリカブランドがあった。
それが「JARMAN(ジャーマン)」
ジョンマーに比べると地味な印象と値頃感があったような気がした。
要するに格下。
だが、米ゼネスコ社とのジャーマンのライセンス契約は1954年(昭和29年)にまで遡り、昭和58年に契約したジョンマー(こちらもゼネスコ社)よりずっと歴史が古い。
だが、いつの間にか消えてしまった感がある。
実は、チヨダがゼネスコ社とジョンマーのライセンス契約を解除したとき(平成6年)にジャーマンも解除している。
たぶん、リーガルはジョンマーは引き継いだが、ジャーマンは切ったのかもしれない。
前置きが長くなったが、そのジャーマン

内羽根のフルブローグ

丁寧な作りはさすがチヨダシューズ。

サイズは26.5EEEだが、ボテッとした感じではなく、スッキリとした印象


出し縫いは、ジョンマーと同じように縫い糸をウェルトに埋め込んだ仕様。

踵のラインもいい曲線

バックからの景色も綺麗。

この角度のラインもカッコいい。

アッパーの革は結構肌理が細かく、良い革だと思う。


サイドから見ても、どこから見ても、高級靴にしか見えない。
チヨダシューズの実力がよくわかる靴だ。
少なくとも27年以上前の靴である。
今よりもモノがいいのは当然か。

最近、デッドで手に入れた靴を履き下ろす機会を逸している。
イヤ、勿体ない気持ちが強いのかも知れない。
ヨシノヤしかり、ネトルトンしかり、そしてコイツもそんな予感がしてきた。

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