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HUNGRY HEART~いつも何かを求めて~

地方在住の50過ぎの中年です。 靴や革製品などの他に、趣味や家族、社会などあらゆることについての自分の思いをだらだらと書き綴っていきたいと思っています。 何かコメントがありましたら遠慮なさらずにどうそ。

THE MASTER REGAL 詳細

THE MASTER REGAL
01AL DE ブラック

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自他ともに認めるリーガル好きだが、リーガルブランドの靴としては、初めて手に入れた内羽根キャップトゥである。
今までのリーガルはほとんど外羽根モデルだったので、リーガルの内羽根キャップトゥは新鮮な気分。
 
この靴のデザイン上の大きな特徴は、「引き算」だと思う。
デザインで変化を出そうとすると足し算になりがち。

例えば、乱暴な言い方だが、ウィングチップ/フルブローグは、プレーントゥにウィング、パーフォーレーション、メダリオンを加えたもの
セミブローグもストレートチップ/キャップトゥにパーフォーレーション、メダリオンを加えたもの。
「足し算」である。
 
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だがこの靴は、キャップトゥから更に引き算をしている。

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まずはレースステイからステッチを無くした。

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そしてキャップトゥからキャップを無くした。
だがキャップトゥのデザインはそのまま。
プレーントゥにわざわざステッチを入れたイミテーションキャップトゥ。
そのステッチがまた非常に目が細かいという凝り様。
さらに、イミテーションのキャップ部分に鏡面磨きをかけている(出荷時)。
 
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シンプルなデザインから更に贅肉(とはいえないが)を削ぎ落した靴。
まるで、B.スプリングスティーンのアルバム「Darkness on the Edge of Town」のような・・・(わかりにくいが、わかる人にはわかる)
 
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アイレットが6つというは古靴好きとしては大好物。
シルエットも含めて、50sのアメリカ靴の匂いが漂っている。

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最初この靴を見たときに、直感的に猛烈に“欲しい”と感じたのは、このためだったと今頃気づいた。
 
さて、アッパーはフランスのデュプイのカーフを使っている。
派手さはないけど、素直に「良い革だなあ」と思う。
落ち着いていて、この引き算の黒キャップトゥの雰囲気に合っている。

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なんとライニングにもデュプイ(キップかな?)を使っている。
アッパーにも使える良質な革をライニングに使っているとのこと。

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経験上、ライニングの質の違いで履き心地も変わってくることは知っている。
履き心地にこだわった仕様である。
 
【余談】
デュプイは10数年前に一時期日本市場から消えたことがあった(そのころアノネイが日本で台頭してきた気がする)。
13年ほど前に江川治さんに靴を作ってもらうときに、「デュプイのサドルカーフ」を紹介され、「え、デュプイまだ残ってるんだ」と飛びついたのを覚えている。
ここ最近はまた名をよく聞くようになった。
一度消えたころは「デュプイは質が落ちたから」などと言われたものだが、単に日本の代理店が取引をやめ、再取引きし始めただけなのかもしれない。

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ソールは気合のドブ伏せ縫い(ヒドゥンチャネル)仕様。
そして半カラス仕上げ。
しかも黒ではなく、リーガルのブランドカラーの赤。
もはやカラスではない(笑)。

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ウエスト部分にはキャタピラのような型押しと金属プレート。
地味で落ち着いたアッパーに対して、非常に派手なソール。
このギャップも気に入っている。
目立たない部分だし、何度か履けばロゴマークもきれいな仕上げもすべて台無しになるのに、そこに手間をかける。
これを「粋」と感じるか「無駄」と考えるかは個人の自由だが、私は粋だと思う。無駄なことにあえて取り組むのも粋なものだ。

トップラインのエッジの処理はこんな感じ。

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トップラインが裂けないように補強する方法はいろいろある。
これは折りたたんだテープをアッパーとライニングの間に挟んで縫っている。
いわゆるビーディングというやつ。
非常に手間のかかるやり方。

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足を入れてみると、ウエストはしっかりと支えられているけれど、土踏まずがものすごく締められているわけではない。当たりが柔らかい。自然な履き心地。
細く見える見た目の割には、幅広甲高の私の足が無理なく収まる。

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踵の食いつきも自然な感じ。

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トゥの高さが十分あり、とても立体的で、指がストレスを感じない。

長々と述べてきたが、この靴の特徴を総括すれば

「派手さはないが、素材やデザインや作りの細部にこだわり、履き心地の良さを求めた靴」

ということになる。

自分の好みに最もあった靴である。

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 靴について

4 Comments

なおけんた  

Re: タイトルなし

クラック毅 さん

> いえ、大変参考になりまして誠に有難うございます。表記サイズやウィズだの雁字搦めになりがちですが、信じるべきは試着の勘(と体験談)だけなのかもしれませんね。。。
> しかし履いてみて、スリムな見た目に反して履き手を選ばない靴だなと感じました。やはり欲しい…

私も初めて見た時に「幅広甲高の自分の足は入らないだろう」と思いましたが、履いてみてびっくりしたのを覚えています。
足をスマートに見せる優れた木型だと思います。
いい靴です。

2024/03/04 (Mon) 22:18 | REPLY |   

クラック毅  

いえ、大変参考になりまして誠に有難うございます。表記サイズやウィズだの雁字搦めになりがちですが、信じるべきは試着の勘(と体験談)だけなのかもしれませんね。。。
しかし履いてみて、スリムな見た目に反して履き手を選ばない靴だなと感じました。やはり欲しい…

2024/03/04 (Mon) 07:49 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

クラック毅 さん

> いつも楽しく拝見しております。
> 今更コメなのですが、こちらのマスターリーガル・ストチの購入を悩んでおりまして、お買い上げ後に馴染んだ感じでのサイズ感など聞かせていただけないでしょうか。
> 私自身、以前販売店さんにて25と25.5を試着し、25がキツめジャストで5.5が緩めジャストでした。ただどちらも嫌な着用感が無かったのが流石であり、一方で悩ましい所なのです。
> そうなるとやはり「沈み込み」がどんな感じかが気になりますので、所感で結構ですので宜しければ教えて下さい。

私は福岡の老舗百貨店「岩田屋」で初めて試着しました。その時は九州では岩田屋しか取り扱いがありませんでした。
私の場合、27はまあいい感じだな(クラック毅さん言うところの「緩めジャスト」だと思います)、でした。キャップトゥは26.5は在庫がなかったので別モデルの26.5を履いたら「あゝマイサイズはこっちだな」となりました。この時は本当にジャストでした。
キャップトゥがなかったので購入しませんでしたが、次に別の店で購入する時は、迷わず26.5を買いました。
ただ、この時は「少しキツめジャスト」でした。
足のむくみとかモデル違いの影響かわかりません。
で、現在ですが、使用頻度はまだ10回くらいです。靴が多いもんで・・・。
でもすでに私のフットプリントはついています。指の部分は少し窪んでいます。あとちょっとでジャストかなあというところです。
比較的沈み込みは早いのかなと思います。今の私にはこの程度のことしか言えません。
参考になりましたかね。

2024/03/03 (Sun) 21:00 | REPLY |   

クラック毅  

いつも楽しく拝見しております。
今更コメなのですが、こちらのマスターリーガル・ストチの購入を悩んでおりまして、お買い上げ後に馴染んだ感じでのサイズ感など聞かせていただけないでしょうか。
私自身、以前販売店さんにて25と25.5を試着し、25がキツめジャストで5.5が緩めジャストでした。ただどちらも嫌な着用感が無かったのが流石であり、一方で悩ましい所なのです。
そうなるとやはり「沈み込み」がどんな感じかが気になりますので、所感で結構ですので宜しければ教えて下さい。

2024/03/03 (Sun) 11:59 | REPLY |   

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