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HUNGRY HEART~いつも何かを求めて~

地方在住の50過ぎの中年です。 靴や革製品などの他に、趣味や家族、社会などあらゆることについての自分の思いをだらだらと書き綴っていきたいと思っています。 何かコメントがありましたら遠慮なさらずにどうそ。

CHURCH'S 125周年記念モデル:カールフロイデンベルグ?

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。



昨年末にebayで手に入れた「CHURCH'S Limited 125th Anniversary Collection」

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CHURCH'S について、特に125周年モデルについてはほとんど何も知らない.
調べてみると、以下のようなことがわかった。

○アッパーはカール・フロイデンベルグのボックスカーフが使われ、色は黒のほかに茶も存在した。
○チャーチがプライドをかけ採算度外視で製作したため,儲かったのはカール・フロイデンベルグだけだった。
○チャーチの創業は1873年なので、1998年頃に生産・発売されたもの(プラダ買収前ということ)。
○ラストは、125という創業当時のラストを復刻したクラシックなフォルムのラスト。
(小窓の125はラストの数字だったのか?そういえば、中敷きのロゴも全く違うものだが、これも昔の復刻なのだろうか?)

この靴の革が素晴らしいことは既に書いた。
出品者はこの靴の革のことを「French Calfskin」と説明していたが、どっちが本当なのだろう?


革をよーく見てみると、特徴が見えてきた。

IMG_4923 (612x640)


少し距離を置いてみてみると、普通のスムースレザーに見える。
光沢はギラギラしたものではなく、優しい輝きである。
触ってみるとすごく柔らかくて気持ちがいい。

だが、アップで見てみると、別なものが見えてくる。

IMG_4934 (640x480)    もっとアップ・・・・・

IMG_4968 (640x480) (500x375)
IMG_4972 (640x480) (500x375) IMG_4974 (640x480) (375x500) 

IMG_4977 (640x480) (500x375)

画像が小さいのでわかりづらいが、どの部分を見ても、細かなシボが出ているのだ。
シボ革好きを自認しているが全く予期していなかった。

カールフロイデンベルグのボックスカーフとはどのようなものなのだろうか。
名前は知っているが、私はよく分かっていない。
調べると・・・・

【ボックス カーフとは、ネックからバットへ、ベリーからベリーへと2方向にシボをつけたり、薄く型押しをして銀面に格子模様をつけた カーフのことを呼ぶのですが・・・・・(略)・・・・・】

【ボックスカーフの由来と言われる四角形(ボックス)のシボ(凹凸)があるものや、水平に細い線状のシボがあるものが・・・(略)・・・・】

【カールフロイデンベルグのボックスカーフは、数あるボックスカーフの中でも、特に柔軟性が高く、またその風合いに特徴がある・・・・・・(略)・・・・・
普通ボックスカーフはハリ感がある分、靴に使うと履き始めにやや硬さがでます。履きこむ程に足馴染みをしていくことが多いです。
ですが、カール・フロイデンベルグの革は柔軟性が高いために、履き始めから足を包み込むような足当たりのソフトな靴に仕上がるのです。】



要するに、ボックスカーフには細かいシボがある。
     ※ 細かいシボがなく、つるつるでもボックスカーフと呼ぶタンナーもあるようだが・・・
そしてカールフロイデンベルグのボックスカーフは柔らかい。
 

この特徴は、確かにこの125周年モデルの革の特徴とも合致する。

自己満足の世界ではあるが、この125周年モデルの革は、カールフロイデンベルグのボックスカーフと考えたい。
細かいシボと柔軟性が、独特の優しい輝きを生んでいるのかな、と勝手に推測している。



カールフロイデンベルグは既に廃業して久しい。
ポーランドのワインハイマーというタンナーが、フロイデンベルグのボックスカーフ製造技術を継承したといわれるが、往年のモノとは違うそうである(品質はいいということだが)。
フロイデンベルグのボックスカーフは、革製品の工房や工場に残る在庫のみということになるんだろう。


環境問題が世界中で注目される中、皮革製造業はかなりやり玉に挙げられているようだ。
また、良質な原皮の減少と高騰で経営的危機に瀕しているタンナーも多い。
世界中で良い革を提供できるタンナーが廃業している。
これから、良質の革は間違いなく減る(すでに質は落ちているのだろう)。

今のうちに、
良質の革で作られた古靴を確保しておくべき ではないか?

                  と、家族に向かって声を大にして言いたい。


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 靴について

8 Comments

なおけんた  

Re: タイトルなし

marumonoさん、あけましておめでとうございます。
こちらこそ、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


> なかなか語れる靴ですね。
> これらの靴のセラーは靴は好きだけど、細かいところには無頓着な私らにとってはいい人ですね 笑
> 質の良い皮革の靴、本当に今のうちですね。
> お宝の絶対数は増えないわけで、、、

チャーチは初めて手にする(手にしようとしたことはあるんですが)靴なので、普段以上に興味関心が高まり、観察眼が鋭くなります(笑)。
靴ネタもそうはないので、一粒で二度おいしいどころか、数回はこの靴のネタでご飯がいけそうです。
そして、発見した何かを、すぐに自分の欲望の正当化に利用してしまいますねえ。

2015/01/04 (Sun) 21:15 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

なおきさん、あけましておめでとうございます。
こちらこそ、今年も宜しくお願い致します。

> カールフロイデンベルグってのは名前だけしか聞いたことがないのですが、実感としては「古い革」と「現行の高級靴の革」と、どちらに近い印象でしょうか?
> 自分の中ではその二つはわりと違いがあるもので…


答え方がなかなか難しいんですが・・・・。
この靴の革がカールフロイデンベルグのボックスカーフと決めつけた上で、あくまで個人的な感覚ということで・・・

まず、この靴の革を触った時に、今まで見たことない素晴らしい革だと思いました。
クリームが厚塗りされているにもかかわらず、柔らかくしなやか。弾力性も素晴らしい。
そして革が薄い。海外では、日本でキップと呼んでいる革もカーフと呼ばれていますが、これは本物のカーフ(仔牛の革)だと思いました。

一般的に、ボックスカーフは張りのある硬めの革のようですが、フロイデンベルグだけは違うようですね。

私は、古い革には弾力性のあるしなやかな革が多いかなと思っています。
例えば、手触りに関して、フローシャイムインペリアルの比較で言うと、70s初期以前の個体の革は柔らかく、それ以降の個体の革は硬めです。

「現行の高級靴」といっても私はロブとかグリーンとか持っていませんので何とも言いようがありません。
ただ、今回ほぼ同年代(1990後半~2000ごろ)の2つのチャーチを比べてみても、全く雰囲気が違います。
マスタークラスの方は、弾力性はありながら張りがあってカチッとしています。こちらは現代の高級靴に近いのかなと思います。

そういうことから考えて、フロイデンベルグの革はより古い革に近い雰囲気かなと思います。


ただ、先日手に入れた初期型ロイヤルインペリアルのフルブローグ黒(60s)の革は、マスタークラスの革と雰囲気は似ているので、古い革でもカチッとしているものはありますので・・・・。

答えになっていないかもしれませんが、こんなところで許してください(笑)。

2015/01/04 (Sun) 21:07 | REPLY |   

marumono  

あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

なかなか語れる靴ですね。
これらの靴のセラーは靴は好きだけど、細かいところには無頓着な私らにとってはいい人ですね 笑

質の良い皮革の靴、本当に今のうちですね。
お宝の絶対数は増えないわけで、、、

自分で言ってて益々欲しくなってしまいますねぇ

自分もゆっくりですが面白い記事が書けるようにしたいと思います。

2015/01/04 (Sun) 21:03 | EDIT | REPLY |   

なおき  

あけましておめでとうございます。
今年も何卒宜しくお願い致します。

カールフロイデンベルグってのは名前だけしか聞いたことがないのですが、実感としては「古い革」と「現行の高級靴の革」と、どちらに近い印象でしょうか?
自分の中ではその二つはわりと違いがあるもので…

2015/01/02 (Fri) 22:21 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

せいじさん、あけましておめでとうございます。
こちらこそ、拙いブログですがよろしくお願いします。


> あけましておめでとうございます
> 今年もよろしくお願い申し上げます。

2015/01/02 (Fri) 09:39 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

みきおさん、明けましておめでとうございます。

> 昨年はとっても楽しいブログありがとうございました。先日私もセカイモンで探してみたのですが、7サイズではなかなか古靴がありませんでした。ただ使い古した靴はありましたが、、


いろいろな方のブログを読んでも、このあたりのサイズがないという話はよく聞きますね。
でも、私は10D当たりなんですが、安くて非常に状態のいいやつを見つけたときに、サイズ7ぐらいでがっかりした記憶も結構あるんですよ。地道に探したら見つかるかもしれませんよ。



> 以前、古いクリームを取る方法をご紹されてましたが、もう一度教えていただけないでしょうか?何かクリームってだっように記憶しております。ステインリムーバーは油性のクリームにはあんまし効果ないような気がします。

今までいろいろ書いてきたので何を書いたのか忘れています(笑)。
でも、古いクリームをとる方法は、他人様のも含めていくつか紹介できます。

(1)洗う

 ①LEXOLで洗う
  革自体がすっきりしますし、栄養も与えます。
  泡が古いクリームの色に染まりますので、クリームが取れているのがわかります。

 ②中性洗剤に漬け込んで洗う
  かなり過激で私はまだ実践しておりませんが、効きます。
  shoesadictさんのブログで、中性洗剤に靴をどっぷり漬け込んでおいて洗っておられました。
  (http://ameblo.jp/shoesadict/entry-11872784560.html
  ただし、完全に乾く前にクリームで栄養補給しておかないといけません。

(2)オイルを使う。
 これも過激に聞こえますが、結構優しいやり方です。非常に簡単。
 ミンクオイルを靴に塗りまくり、しばらく(数日?)置く(オイルが革に浸透するまで)、というやり方です。
 その後に布で拭くと、布に古いクリームがかなりついてきます。
 ミンクオイルが浸透しながら、古いクリームを浮かすんでしょうね。
 クリームが厚塗りされていたら、落とすのに時間はかかりますが、栄養補給も兼ねられます。
 ただ、ミンクオイルのベタ感を取り去るのに時間がかかるかも。
 私の場合は、ミンクオイルを持っていなかったのでマスタングペースト(馬の油)を使っています。こちらなら1日置けばだいたい浸透しますね。
 先日のチャーチもこの方法で古いクリーム落としました。

洗剤もミンクオイルも靴クリームも油脂ですから、油は脂で落とすというのがいいのかなと思います。

2015/01/02 (Fri) 09:38 | REPLY |   

せいじ  

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願い申し上げます。

2015/01/02 (Fri) 09:13 | EDIT | REPLY |   

みきお  

昨年はとっても楽しいブログありがとうございました。先日私もセカイモンで探してみたのですが、7サイズではなかなか古靴がありませんでした。ただ使い古した靴はありましたが、、
以前、古いクリームを取る方法をご紹されてましたが、もう一度教えていただけないでしょうか?何かクリームってだっように記憶しております。ステインリムーバーは油性のクリームにはあんまし効果ないような気がします。

本年も記事を楽しみにしております。

2015/01/02 (Fri) 08:18 | EDIT | REPLY |   

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