HUNGRY HEART~いつも何かを求めて~

地方在住の50過ぎの中年です。 靴や革製品などの他に、趣味や家族、社会などあらゆることについての自分の思いをだらだらと書き綴っていきたいと思っています。 何かコメントがありましたら遠慮なさらずにどうそ。

素敵な出会い その1

今回の東京行きで,最初に寄った店は,羽田空港の敷地内の靴屋だった。
東京モノレール「新整備場駅」で下車。

①1駅 (640x480) ①2駅 (640x480)

ここを利用する人は空港関係者ばかりなので閑散としている。
長い通路を出て,目の前に見える「ユーティリティセンター」の2階にその店はある。

①3ユーティリ (640x480)


「靴のハシモト」

基本的に,パイロットなどの航空関係者を相手に注文靴を請け負ってきた店である。
ANAの機内誌「翼の王国」にも紹介されていたそうだ。

還暦をとうに過ぎておられる主人の橋本さんと若い(と思う:後ろ姿しか見ていないし,電話で声を聞いただけだが)女性のスタッフ(お弟子さん?)のたった2人。
狭い店内で靴をせっせと作っていた。

②店内2 (640x480) ②店内3 (640x480)

②店内1 (640x480)

店先にはこんな写真が・・・・

②店内0 (640x480)


橋本さんは,あの有名な靴職人,関信義さんのつくる靴を「信義」というブランド名で店のオリジナルシューズとして出していた。
今は関さんは引退しているが,ブランドは存続している。
他に,「公宏」というブランドもあり,これは橋本さんの甥にあたる人の工房がつくる靴だと思う。
いずれもハンドソーンウエルテッドの九分仕立て。

店というよりはほとんど工房。
「あのう,こちらは注文靴の他に既成の靴も売っているんですか?」
「はい,ありますよ。数は少ないけど・・・」
とウインドウに飾ってある靴を指差した。
オーダー品だが諸事情によって納品しなかったものらしい。たぶんサンプル用に作ったものもあるのかな?足に合えばお買い得。

買う買わないは別にして,とりあえず足を採寸してもらいながら,いろいろと話をした。
橋本さんは気さくで話好き,人好き,そして話が面白い。
靴の話から,業界の話,革の話,関さんの話,自身の考えやこれまでの職人としての思い出話,自身のこれからの話・・・・話題は多岐にわたる。もちろん,私の足についても。

ちなみに、オーダーした場合の納期は1年(!)だそうだ。
凄いバックオーダーだ。
1年とはちと待つのは厳しいな。

③靴 (480x640)


採寸をもとに、橋本さんが在庫の中から探してくれたのは黒のストレートチップ。
他人の足で作った靴なのに,私の足にほぼぴったり。
「採寸して,この人の足とほぼ同じだと思ったんだよね。」とのこと。

革はワインハイマーのボックスカーフ。
ボックスカーフと言えば・・・・・

「カール・フロイデンベルグ」。

あのチャーチの125周年モデル以来、フロイデンベルグはちょっとしたマイブームである。

「いい革だったよね。廃業しちゃったけど,1枚だけ記念に残している」というボックスカーフを見せてくれた。

④カール (480x640)

フロイデンベルグの巨大なロゴ入りの革。初めて見た。
ここで本物のフロイデンベルグに出会うとは思ってもみなかった。

このストレートチップのブランドは「信義」だが,関さんの作った靴ではない(引退したから)。
だが,革もつくりも素晴らしい。
価格を聞いて,
「この靴買おうかな」なんて思い始めたら,もう一つ靴を出してきた。

黒のストラップブーツ。

何と,関さんが作った靴で,フロイデンベルグのボックスカーフを使った最後の1足。

履いてみたら,小指が少しあたるだけで,後はばっちり。
革が薄くて柔らかいから,あたっても痛くない。

「関」「フロイデンベルグ」というワードが頭の中をブンブン回り続ける。
それに,ストラップシューズは今まで一度も所有したことがない。
興味が湧く。
ブレーキが壊れていく・・・

価格を聞いて、ついにノックアウト=お買い上げ となった。

あたる部分は伸ばして,バックルをゴールドからシルバーに替えてもらうことに。
黒にゴールドは個人的に好きではない。
2日後の,東京最後の日,羽田空港に向かう途中に受け取りに行くことになり,店を出た。

これが2日後に受け取ったストラップブーツ。

⑤のぶよし

⑤のぶよし2


東京に来ていきなり充実した時間を過ごした。
当たり前だが、この時、私はまだスーツケースを持っていた。
地元の空港を飛び立って,羽田に到着して、モノレールに乗って、まだ浜松町駅にも到達していないのだ。
この後の古着屋めぐりの悲惨さに比べると格段の違いがある。

この店,以前から気になっていたが,場所が場所だけに,寄ることを躊躇ってきた。
今回も「覗くだけ」みたいな軽い感じだったのだ。
だが,靴のハシモトに寄らなかったら,ものすごく悔いの残る東京旅行になっていただろう。
橋本さんとの出会いに救われた思いだ。

しかし,この後,自分でも思わぬ方向に話が展開していくことになる。

(その2へ続く・・・・)

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11 Comments

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2016/10/07 (Fri) 18:43 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

なおきさん

> どうでもいい話ですが、羽田から東京モノレールに乗って見える景色がすごく好きなんです。
> 鉄とコンクリートで固められた機能に特化した街並みに、消費社会の豊かさを実感すると同時に一抹の寂寥感を覚える感じが何とも心地いいというか…本当どうでもいいですが(笑)


私もモノレールから見える景色は好きです。
海沿いを走るので,海を見下ろすときもいいですし,海の下をくぐるときは海中に飛び込むような錯覚を覚えます。都会と海との対比もいいですね。



> んで、新整備場駅なんて完全に通過点でしかなくスルー対象の駅だったのでそんなところにこんな店があるなんて全く盲点でした!いい情報を仕入れて行かれましたねー。
> 関信義さんは完全なるレジェンドで、靴を手に入れるなんてことは考えもしていませんが、いざ手に入れられた方が近くに出てくると羨ましくなるものですね(笑)
> 後ほど詳細のご紹介を期待しております。

私のサイズ(27cmくらい)より小さいサイズの靴の在庫は結構ありましたよ。
そこに関さんの靴がまだ残っているかどうかはわかりませんが・・・・。
「信義」ブランドでも今は関さんの作った靴ではないので,確認が必要です。
でも,どれをとっても,つくり・履き心地はとても素晴らしいものです。

2015/01/27 (Tue) 09:58 | REPLY |   

なおき  

どうでもいい話ですが、羽田から東京モノレールに乗って見える景色がすごく好きなんです。
鉄とコンクリートで固められた機能に特化した街並みに、消費社会の豊かさを実感すると同時に一抹の寂寥感を覚える感じが何とも心地いいというか…本当どうでもいいですが(笑)
んで、新整備場駅なんて完全に通過点でしかなくスルー対象の駅だったのでそんなところにこんな店があるなんて全く盲点でした!いい情報を仕入れて行かれましたねー。
関信義さんは完全なるレジェンドで、靴を手に入れるなんてことは考えもしていませんが、いざ手に入れられた方が近くに出てくると羨ましくなるものですね(笑)
後ほど詳細のご紹介を期待しております。

2015/01/27 (Tue) 09:23 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

tomoさん

> いやー凄いです!
> 雑誌や本格靴では関氏のお名前を知っていましたが、まさか手に入れられるとは。。
> 羨ましいです!
> 古着屋巡りはされていないとの事でしたのでお宝ゲットはできなかったのかなと思っていましたが、いきなりのお宝でしたね!

関さんの靴もフロイデンベルグの靴も,今ではなかなか手に入らないので,運がいいとしか言いようがないです。
これが東京旅行の最初だったので「幸先いいスタートをきったな」なんて思っていたのですが,運を使い果たしたようで(笑)。古靴の方はさっぱりでしたから。

2015/01/27 (Tue) 07:48 | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

せいじさん

> 東京遠征、お疲れ様でした。
> この記事読んで、とても興味がわきました。この店、私もいつか行ってみたいと思います。
> 二足ともいい感じの靴ですね。

私のような地方在住はなかなか行けませんが,東京在住の方なら簡単に行けますね。羨ましい。
ぜひ,行ってみてください。
ただし,土・日・祝日は休みです。
平日でないと開いていません。しかも午後6:00まで。そこだけがネックでしょうか。
普通サイズの既製品はまだ結構あると思います。
話を聞くだけでも面白いですよ。

2015/01/27 (Tue) 07:43 | REPLY |   

なおけんた  

Re: No title

Miさん

> 「関」「フロイデンベルグ」 ・・・ まだ手に入ったんですね!!!
> こんなの持っていません、素晴らしい、羨ましい(笑)
> 関さん現役当時は、舶来モノにばかり眼が行っていた自分が情けないです。
> ご引退されたと知らず、その1年後くらいに山長にオーダーしようとしたら
> 「もう受け付けてません」・・・
> なおけんたさん、小指があたるんですか~ そうすると私にはピッタリかも(爆)

私もびっくりしました。
関さんは引退していましたからね。
もしわずかに残っていたとしても,私のサイズはないと思ってました。
しかもフロイデンベルグ。
どちらももう手に入りにくいものです。
価格も職人と革を考えれば破格。
これは,神様が「買え!」と言っているようなもんですね。
どちらかというと,「フロイデンベルグ」の方が背を押した気がします。
小指のあたりはあっさり解消されて快適です(笑)。

2015/01/27 (Tue) 07:37 | REPLY |   

tomo  

いやー凄いです!
雑誌や本格靴では関氏のお名前を知っていましたが、まさか手に入れられるとは。。
羨ましいです!
古着屋巡りはされていないとの事でしたのでお宝ゲットはできなかったのかなと思っていましたが、いきなりのお宝でしたね!

2015/01/27 (Tue) 07:16 | REPLY |   

せいじ  

東京遠征、お疲れ様でした。
この記事読んで、とても興味がわきました。この店、私もいつか行ってみたいと思います。
二足ともいい感じの靴ですね。

2015/01/27 (Tue) 01:18 | EDIT | REPLY |   

Mi  

No title

「関」「フロイデンベルグ」 ・・・ まだ手に入ったんですね!!!
こんなの持っていません、素晴らしい、羨ましい(笑)

関さん現役当時は、舶来モノにばかり眼が行っていた自分が情けないです。
ご引退されたと知らず、その1年後くらいに山長にオーダーしようとしたら
「もう受け付けてません」・・・

なおけんたさん、小指があたるんですか~ そうすると私にはピッタリかも(爆)

2015/01/26 (Mon) 23:08 | EDIT | REPLY |   

なおけんた  

Re: タイトルなし

みきおさん

> すごいですね!!
> 場所を公にしてないって聞いていたのでどこにあるかはわからなかったんですが、すごいです!
> 僕も行きたいです。
> ご存知かもしれませんが
> Googleでshoes人十色
> って検索するとその記事の連載の中にありますが、そこで見て以来、行きたくてしょうがなかったんです!
> 羨ましいです!

そうでした。
この記事でした。
これに橋本さんの甥の職人さんが出ていたんでした。
この人の工房が制作しているハシモトのオリジナルブランドが「公宏」ですね。
是非、行ってみてください。
気さくな人ですよ、橋本さんは。

2015/01/26 (Mon) 22:51 | REPLY |   

みきお  

すごいですね!!
場所を公にしてないって聞いていたのでどこにあるかはわからなかったんですが、すごいです!
僕も行きたいです。
ご存知かもしれませんが
Googleでshoes人十色
って検索するとその記事の連載の中にありますが、そこで見て以来、行きたくてしょうがなかったんです!
羨ましいです!

2015/01/26 (Mon) 22:38 | REPLY |   

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