浅草の「三交製靴」から靴が届いた。

予定より2週間近く遅れて届いた。
それほど,注文が多かったということだ。
廃業前の駆け込み注文である。
私もその一人。
「もうこの靴屋の作った靴を買うことはできないのだ」という思いからだ。


私にとって,3つ目のラギッドシューズ。
そして最後のラギッドシューズ。




つくりは相変わらずしっかりしている。
踵の形状も相変わらず立体的。
グリップ性抜群で減りの少ないソール&ヒール。
ヒールをネジで取り付けているところが何ともすごい。

Uチップでこのソールだからドレス感はなく,カジュアル仕様。
スーツには厳しいかもしれないが,ジャケパンには合う。
ジーンズにも合うだろう。
革は普通。非常に上質・・・ではないが,光沢があり,丈夫な感じ。
三交製靴で取り扱う革の中では,ペッカリーの次に(だいぶ差があるが)高価であろう。
今までいろいろな靴を履いてきたが、
既成靴で、製作の現場を見、作り手側のスタッフと話をすることができたのはこの靴だけだ。
だから思い入れは深い。
この靴は、もうこれから手に入らない。
だからと言って、上品に扱う靴ではない。
ガンガン履いていくのがもっとも似合っている。
普段使いで耐久性のある高品質の靴なのである。
