「またウイングチップっすか?」
「ウイングチップばっかりじゃないっすか?」
と言われるので、そんなに多いか?と思いつつ、「Wing Tip」「Full Brogue」を載せていきたい。
基本的には手入れをした際の記念撮影的なノリで。
※ ちなみに、オークションサイトを見ると古靴ではウイングチップが圧倒的に多い。
ウイングチップ好きは昔から多いのであって、私だけではないのだ。
まずはこれ。

60s Florsheim Royal Imperial ”Concord”
タピール レーダーオイル で クリーニングと保革。

レーダーオイルは匂いが柑橘系だが、色まで柑橘系(笑)。

片足の1/3程度を擦ったら古いクリームがこんなに付着。

全体はしっとりした感じなる。

もう一度乾拭きしたらまだこんなに付着。
すっきり、しっとりした後は、無色の靴クリームで磨いた。
はい、完成。


60年代に初めて登場した「Royal Imperial」
既に存在していた「Imperial」とはまったく違うモデルとして登場。
” Royal ”の名に恥じないつくり。

Imperial との見た目の最大の違いはこれ


羽根部分から履き口まで、エッジが折り込まれている。
ちなみに Imperial のエッジはこう。


この折り込みは 初期のRoyal Imperial に共通する意匠。
他のブランドでもなかなか見られない独特の雰囲気。
なかなか手が込んでいる。まさに” Royal ”。

だが、ライニングの小窓はImperialの流用(笑)。・・・・・・ややこしい。


ソールはあまり変わらないが、ヒールにはVクリートが2つある。

Royal Imperial は80年代に復活するが、これは Imperial が名を変えただけの後継モデルとしての登場だった。
どの業界でも大袈裟な名をつけて、中身は大したことない、というのはよくあるパターン。
グランドホテル ロイヤルサルーン 等々
年々、靴の質(と革の質)は落ちていき、ついには質を落として名前を立派にするという事態となった。
この悪しき伝統は現代でも脈々と受け継がれている(笑)。
常にコストとの闘いを強いられる企業としては仕方がないのかもしれないが・・・・・
わかっていても残念な気持ちは拭えない。
古靴に魅せられる理由の一つはここにある。
だからウイングチップが多くなる(笑)。
