

同じモデルでも時代の違う(サイズも違うが)2つの靴を比べてみた。


(1) まずは外側
① アッパー



羽根の付け根のハンドステッチの有無
これが外見上の最大の違い。
ちなみに、カタログ上では、左 '65 右 '68 で、この辺りがハンドステッチの有無の境界


また、'56-'57カタログでは下のモデルがMacNeilとなっていて、'58-'61まではカタログから消えている。

以上のことから、外羽根のMacNeil に関しては、
ハンドステッチMacNeil=’62~’66
ハンドステッチ無MacNeil=’67~
と、デザイン上の違いで大雑把な年代がわかる。
② ソール

上70s、下60s
この owl eye がいつ頃消えたのかはわからないが、70sの個体ではあまり見られないのではないか?
ラバーヒールの方は70sでよく見られるものだ。
③ 革質



70sの革質も非常に良い。同年代のFlorsheim Kenmoorよりも良いと思う。
だが、60sの方がもっと良い。
70sの方は、少し光沢があって、適当な言葉が見つからないが、きれいすぎるというか、人為的な光沢の出し方を感じる。
もちろん、60sに比べるとそう感じるだけなのだが。
ただ、Florsheim Kenmoorも60sと70sで同じような違いが見られるので、60sと70sの革質の変化が業界全体で起こっていたと考える。
(2) 次に内部
① 小窓


小窓は斜体文字ということで共通
② インソールの文字


③ 表記文字


大きな違いは、「COMB」の横の4桁数字の有無。
これについては、europeanblendさんからの情報に期待。
それから、60sの方は型押しされた文字に白いペイントが施されている。文字を触ると凹凸が感じられる。
70sはペイントのみである。
この辺りも年代判別の材料となるのかもしれない。
以上、同じモデルでも全く違う靴であることが立証された。
もちろん、嫁さんが一笑に付すことは言うまでもない(笑)。
