今日、靴が届きました。極めて普通のセミブローグ。つま先も極めて普通のラウンドトゥ。見てくれは極めて普通ですが、中身は既成靴の「普通」から見れば普通ではありません。
まず、革。子牛の革で、つくられています。子牛の革というと、「カーフ」となるけれど、一般的に出回っている外国産の靴の「カーフ」は、日本では「キップ」と呼ばれるものが多い。でもこれは本当に「カーフ」。薄い。私が持っている「カーフ」の靴の革の3分の2以下の厚さ。肌理が細かい。柔らかい。
ハンドソーンウェルテッド製法でつくられている。隣県でただ一軒残っている手作り注文靴の店でつくった靴です。靴づくりにはいろいろな機会が必要ですが、この店の親父さんは、機械をもっていないので、全部手作り。底付けも手縫いで縫い目を見えないように伏せています。ただし仕上げは雑で、革底には何も色付けや仕上げがなされていません。すっぴんです。
繊細さはあまりなく、雑な部分もあるけれど、履き心地がとても柔らかで、私の足によく合っています。見かけは新品っぽくない、すでに履きなれた雰囲気を醸し出しています。これでコストパフォーマンスは驚くほど高いんです。びっくりです。
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